平和会吉田病院｜消化器内視鏡専門研修について

消化器内視鏡専門研修

研修プログラム

１.到達目標

基礎研修（観察を中心とした内視鏡検査）
A.内視鏡機器の取扱、洗浄・消毒、保守ができる。
B.頻度の高い疾患について正しい内視鏡診断ができ、内視鏡治療の適応、手技について理解している（上部消化管、下部消化管、および胆・膵）。
C.ルーチン検査としての消化管内視鏡検査を安全に行うことができる。
D.緊急内視鏡検査に対応できる。
E.リスクマネジメントおよび接遇の理解・実践ができる。

専門研修（内視鏡的治療）
A.比較的頻度の高い内視鏡的治療を安全に行うことができる。
内視鏡的ポリープ切除術、EMR、PEG、バルーン狭窄拡張術、ステント留置
B.熟練を要する内視鏡的治療を安全に行うことができる。
ESD、EST
＊日本消化器内視鏡学会専門医取得のために、基礎研修全てと専門研修Aの修得を目指す

２.研修内容

基礎研修
A.内視鏡機器の取扱、洗浄・消毒、保守
介助のコ・メディカルとともに実習
（1）内視鏡機器の構造と取扱
（2）内視鏡、処置具の洗浄・消毒・保守

B.頻度の高い疾患についての内視鏡診断
カンファレンス室での講義および実際の検査を通じて指導
（食道）逆流性食道炎、食道ポリープ、食道粘膜下腫瘍、食道静脈瘤、食道癌
（胃）急性胃炎、慢性萎縮性胃炎、胃潰瘍、NSAID粘膜障害、胃静脈瘤、胃ポリープ、胃粘膜下腫瘍、胃癌、悪性リンパ腫
（十二指腸）十二指腸炎、十二指腸ポリープ、十二指腸胃瘍、乳頭部癌
（小腸疾患） NSAID粘膜障害、angiodysplasia、悪性リンパ腫、粘膜下腫瘍、腸結核、クローン病
（大腸）大腸メラノーシス、痔核、裂肛、大腸憩室、感染性大腸炎、虚血性大腸炎、薬剤起因性大腸炎、collagenous coitis、放射線照射性腸炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、腸管Behcet病/単純性胃潰瘍、大腸ポリープ（腺腫、鋸歯状病変、早期癌）、大腸粘膜下腫瘤、大腸癌
（胆道）胆石症、胆管炎、胆道狭窄、胆管癌
（膵）慢性膵炎、IMPN、膵癌、自己免疫性膵炎

C.ルーチン検査としての消化管内視鏡検査
実習：ルーチン内視鏡検査の助手および検査医として
（1）前処置、麻酔
（2）ルーチン内視鏡検査、緊急内視鏡検査の助手
（3）内視鏡画像の保存と内視鏡所見の記載法
（4）色素内視鏡検査、分光画像内視鏡検査についての理解
（5）ルーチン消化器内視鏡検査における部分的検者（観察）
（6）ルーチン消化器内視鏡検査（検査医として）

D.緊急内視鏡検査
（1）内視鏡的止血手技の修得
（2）緊急内視鏡検査（検査医）

講義：カンファレンス室にて
（1）内視鏡検査の適応とインフォームド・コンセント
（2）内視鏡検査における偶発症・合併症とその対策
（3）内視鏡検査における前処置、麻酔
（4）色素内視鏡検査、分光画像内視鏡検査
（5）内視鏡的治療の適応と問題点内視鏡的ポリープ切除術、EMR、ESD、EST、PEG、バルーン狭窄拡張術、ステント留置
（6）緊急内視鏡検査の適応と問題点
（7）リスクマネージメントと接遇

専門研修（上部消化管または下部消化管）
（1）比較的頻度の高い内視鏡的治療の修得
内視鏡的ポリープ切除術、EMR、PEG、バルーン狭窄拡張術、ステント留置
（2）ESDの修得
（3）ERCP、EST、内視鏡的砕石術の修得