本専門研修プログラムは、日本精神神経学会および日本専門医機構より認定を受けています。
■ 専門研修プログラム名:吉田病院 精神科専門研修プログラム
■ プログラム担当者氏名: 中谷 琢
住所:〒631-0818 奈良県奈良市西大寺赤田町1丁目7番1号
電話番号:0742-45 -4601 FAX:0742-45 -9382
E-mail:kensyuu@heiwakai.or.jp
■ 専攻医の募集人数:( 3 )人
■ 採用判定方法: 一次判定は書類選考で行います。そのうえで二次選考は面接を行います。
1. 専門研修プログラムの理念
われわれは「無差別・平等の医療と福祉の実現をめざす」ことを宣言し、「いのちの平等」を掲げ、「生活と労働」から疾病を捉え、いのちと健康に関わるその時代の社会問題に取り組んできた。そして現在に至るまで「最も困難な人びとに寄り添う」「断らない医療」を日々実践してきている。当院における精神科専門研修プログラムではこういった当院の理念に共感し、最も困難な状況に追いやられている精神疾患の患者に寄り沿うことができ、また安全かつ信頼に足る医療を提供できる精神科医師を養成することを第一の理念とする。
2. 使命
日本における精神医療への偏見の歴史や、他科と差別化された低医療費政策の背景の 下、精神医療がその専門性を質・量ともに十分に発揮してきたとは言えない。しかし 患者数では他の四大疾患と比較して精神疾患が第一位であること、さらにメンタルヘ ルス対策が今後一層高まることが予想される現代において、患者の人権に配慮した良 質な精神科医療が求められる。本プログラムの使命は人権感覚あふれる精神科医を養 成して安全かつ信頼に足る精神医療を提供することである。
3. 専門研修プログラムの特徴
本プログラムの大きな特徴は、基幹施設である吉田病院が内科、外科、眼科の常勤医 師を擁し、精神科以外のベッドを有する総合的病院であることである。つまり精神科 単科病院では対応が困難である身体疾患を持った精神科患者(低体重の拒食症患者、 認知症患者のBPSDやせん妄、器質性疾患およびアルコール依存)や、自殺未遂後 の患者対応などを学ぶことができることである。本プログラムにおいて精神病院・総 合病院・メンタルクリニックといった現代社会の精神科臨床の場で研修を行い、精神 病圏から神経症・心身症疾患まで、急性期から慢性期まで、児童青年期から老年期ま で、という多彩な症例を経験できる。そして、多様な外来診療・リエゾンコンサルテ ーション・緩和ケア・往診・クリニックデイケアの集団療法など地域に定着した医療 現場の特性を生かした研修ができる。また保健所、養護学校、その他地域の機関との 連携も深く、児童精神医学や司法精神医学、老年期精神医学を学ぶこともできる。基 幹施設である吉田病院ではすでに数十年にわたり精神科医の研修を行ってきた実績が あり、臨床精神科医としての専門性を活かした、患者に寄り添い地域社会に貢献でき る人間性や人権感覚あふれる医師を多数輩出してきている。本プログラムの重点目標 は、多職種協働の医療であり、“ものが言い易いフラットな関係性のチーム医療”が治 療の推進力となっており、そんなチーム医療を経験しながら学び、かつ、チームをオーガナイズする能力を身に付けていくことである。
1.プログラム全体の指導医数・症例数
・プログラム全体の指導医数【 33 名 】
・プログラム全体の症例数
疾患 | 外来患者数(年間) | 入院患者数(年間) |
F0 |
1575 |
828 |
F1 | 1014 | 491 |
F2 | 3571 | 812 |
F3 | 3965 | 614 |
F4 F50 | 3358 | 344 |
F4 F7 F8 F9 F50 | 917 | 159 |
F6 | 414 | 76 |
その他 | 403 | 94 |
2.連携施設名と各施設の特徴
A 研修基幹施設 :社会医療法人平和会 吉田病院
・施設形態:民間病院
・院長名:三木 隆
・プログラム統括責任者氏名:中谷 琢
・指導責任者氏名:中谷 琢
・指導医人数:( 5 )人
・精神科病床数:( 213 )床
疾患 | 外来患者数(年間) | 入院患者数(年間) |
F0 | 313 | 78 |
F1 | 27 | 50 |
F2 | 764 | 231 |
F3 | 361 | 69 |
F4 F50 | 118 | 45 |
F4 F7 F8 F9 F50 | 122 | 52 |
F6 | 12 | 4 |
その他 | 130 | 20 |
・施設としての特徴(扱う疾患の特徴等) 都市型の精神科医療機関であり、スーパー救急・急性期病棟を中心とした入院精神 科医療全般について学ぶことができる。入院症例は統合失調症・感情障害・パーソナ リティ障害・発達障害・物質依存・認知症など、精神科医として、最低限知っておか なければならない疾患をカバーしている。身体科(内科・外科・眼科など)併設の病 院であり、身体合併症・身体科との協働の治療・リエゾン・コンサルテーションの経 験を豊富にできる。行政委託事業を多数受け(長期退院促進事業・認知症疾患センタ ー・県救急輪番・保健所嘱託医など)とりわけ、近年は退院促進事業と受け皿作り(グ ループホーム・訪問看護ステーション・付設精神障害福祉事業所との連携など)や救 急急性期入院治療(措置入院・移送入院を含む)に力をいれている。また高齢化社会 の将来に向けて「認知症の医療とケア」の包括的な取り組みを実践しつつ、より地域 へ貢献できる医療機関への成長を目指している。吉田病院は精神科研修の実績が豊富 にあり「個別指導・集団的指導・カンファレンス・クルズス・他職種スタッフととも に育ち合う環境」などが培われている。当院の研修の特徴は、不断にかつ柔軟に医師 集団を主にした検討により、研修内容・方法・システム・環境の修正と改善を積み重 ねてきたことである。今後も研修医と相互に点検し合いながら「研修の在り方」その ものが発展し続けることを理念としている。
併設施設等:デイケア・重度認知症デイケア・訪問看護ステーション・障害福祉サー ビス事業所・精神科救急輪番
B 研修連携施設
1 京都民医連中央病院
2 京都民医連あすかい病院
3 城北病院
4 きたまちクリニック
5 林道倫精神科神経科病院
6 奈良県立医科大学精神医療センター
7 菊陽病院
1)年次到達目標
専攻医は精神科領域専門医制度の研修手帳にしたがって専門知識を習得する。研修期 間中に以下の領域の知識を広く学ぶ必要がある。1.患者及び家族との面接、2.疾患概念 の病態の理解、3.診断と治療計画、4.補助検査法、5.薬物・身体療法, 6.精神療法、7.心 理社会的療法など、8.精神科救急、9.リエゾン・コンサルテーション精神医学、10.法と精神医学、11.災害精神医学、12.医の倫理、13.安全管理。 各年次の到達目標は以下の 通り。
・1年目:密接に指導医の指導を受けながら、主治医として統合失調症、気分障害、器質 性精神障害の患者等を受け持ち、面接の仕方、診断と治療評価、薬物療法及び精神療法 の基本を学ぶ。特に、面接によって情報を抽出し診断に結びつけると共に、良好な治療 関係を築き、面接場面が診断と共に治療となることを学んでいく。指導医の指示の下、入院患者を受け持つことによって、行動制限など基本的な法律の知識を学習する。外来 業務では、指導医の診察に陪席することによって、面接の技法、患者との関係の構築の 仕方を学ぶ。初診患者の予診を担当し、現病歴、家族歴、生活歴等を聴取することにより、適切に把握し、まとめる能力を身につける。研修の場は主として精神科病棟とし、 看護師などコメディカルスタッフとの良好な関係作りと治療チームのあり方を学び、かつチームカンファレンスに症例を提示する。
・2年目:指導医の指導を受けつつ、自立して面接の仕方を深め、診断と治療計画の能力を充実させ、薬物療法の技法を向上させ、精神療法として支持的精神療法の力量を高め ながら、認知行動療法と力動的精神療法の基本的な技法を学ぶ。神経症性障害および種々の依存症患者の診断・治療を経験する。他科と協働してリエゾン・コンサルテーション 精神医学を経験する。児童思春期やパーソナリティ障害・発達障害の症例についても経 験する。指導医の指導の下、主治医として外来診療を担当する。診察に必要な情報聴取 をまとめる能力を高めると共に、個人病理を取り巻く諸関係をも把握して、力動精神医 学的に診立てていく基礎を学んでいく。院内の種々のカンファレンスに発表し、検討・ 論議する。また、自己学習を重視し、学習成果を職員や地域住民に講師として発表や、 患者への心理教育を担当する機会を持つ。さらに、論文作成や学会発表のための基礎知 識について学び、地方会等での発表の機会を持つ。
・3年目:指導医から自立して診療できるようにする。外来診療で支持的精神療法の力量を更に深めていく。また、認知行動療法や力動的精神療法を上級者の指導の下に実践する。心理的社会療法、精神科リハビリテーション、地域精神医療を学び、各機関・各地 域スタッフなどとの関係構築や地域医療の現場に足を運ぶアウトリーチ的活動を経験し ていく。児童・思春期精神障害およびパーソナリティ障害の診断と治療を経験する。精神科救急に従事して対応の仕方を学ぶ。緊急入院の症例や措置入院患者の診療に立ち会 うことで、精神科医療に必要な法律の知識について学習する。また、病棟担当医などを 指導医の援助の下に担当し、多職種協働のチーム医療のチームリーダーとしての素養を育んでいく。地方会や研究会などで症例発表をする。基幹施設や連携施設で取り組む臨 床研究に参加し、論文作成のプロセスを経験し学ぶ。
2) 研修カリキュラムについて
研修カリキュラムは、「専攻医研修マニュアル」(別紙)、「研修記録簿」(別紙)を参照。
3) 個別項目について
① 倫理性・社会性
私たちが従来から日々の臨床で重視し実践してきたチーム医療は、当然倫理性、社会性を必要とし、またそれらを検討し学ぶ機会となる。院内の多職種で行われるカンファレンスはもちろん、院外の様々な支援関係者とのやりとり、リエゾン・コンサルテーション医療の場での他科の医師やスタッフとのやりとりは、社会性を涵養する絶好の機会であり、質的にも量的にも十分担保されている。また倫理委員会も開催されており、必要があれば倫理的観点からより詳細に事例を検討することも可能である。何より日常的に行われている医局でのカンファレンスや個人スーパービジョンは、倫理的観点からも検討され、これを通じて倫理性を養っていくこととなる。
② 学問的姿勢
精神科の基本的な知識や技術に関する学習の機会はプログラム上用意されているが、それぞれの専攻医が臨床場面の経験を通じて学習を深めることが求められる。症例検討会での症例提示、医局主催の抄読会、精神療法や薬物療法に関する学習会などに主体的積極的に参加するだけでなく、臨床研究や症例のまとめを行い、各種学会での報告、論文作成も奨励される。
③ コアコンピテンシーの習得
医療安全、感染管理、医療倫理、医師として身につける態度など、医師に必要な基 本的診療能力(コアコンピテンシー)については、院内での学習会、日本精神神経 学会や関連学会で開催される研修会等に参加し、もれなく学習することとなる。法 と医学の関係については、日常臨床で主治医とし担当する症例を通じ、入院形態、 行動制限を法に照らし合せて適切に対応することで学習を深める。院内での精神保 健福祉法に関する講義には必ず参加し、学会等で開催される司法精神医学に関する 研修会や講演等にも参加することが勧められる。また医療保護入院者の入院届け、 定期病状報告、各種診断書、成年後見制度の鑑定書、その他の各種の法的書類を作 成し、法的意味やその記載方法を身につけていく。 チーム医療については、患者の治療とケアに関する多職種との意見交換を通じて実 践的に習得し、チームがよりよく機能できるようにリーダーやファシリテーターの 役割がとれること、集団の力動にも注意が向けられることを目指す。 専門医の学習は常に向上心をもって、自ら課題を自覚し、明確化し、さまざまな資源と方法を使って主体的に解決しようとする日々の営みである。それは上級医師に限らずさまざまな人に学ぼうとする姿勢を必要とし、同時に経験から学習を深め、後輩医師や学生や他のスタッフの指導や教育に自らが参加することも求める。指導を受けるだけでなく、可能な範囲で指導や教育を担うこと、また研修をいかに実りあるものにするかを考え積極的に関与することも、私たちが考えるコアコンピテンシーである。
④ 学術活動(学会発表、論文の執筆等)
経験した症例のうち特に興味がある症例や学術的に価値のある症例に関しては、連携病院内で開かれる症例検討会での発表を進める。精神神経学会及び報告会での発表を求める。それとともに精神科関連学会での発表や学術雑誌への投稿も同時に推奨していく。他の連携施設と共同で研究も行っており、専攻医のうちから研究活動への参加を促し、臨床研究セミナーへの参加なども通じて臨床医としての成長に必要なリサーチマインドを涵養する。専攻医の間に一度は、日本精神神経学会および地方会において演者として発表することが目標である。
⑤ 自己学習
精神科領域で主要な雑誌は基幹施設で講読しており、自由に閲覧することができる。また、教科書として価値あるものに関しては院内の図書室に所蔵している。医中誌にも院内のパソコンから接続し、必要な文献を取り寄せることができ、自己学習に必要な環境は整っている。我々の施設は、大学病院ではなく臨床の現場である。故に基礎医学研究や生物学的リサ ーチや研究を行うことは困難であり、本来の役割ではない。 臨床現場にふさわしい研究を推し進めていくことが我々の施設の役割であり、リサーチ マインドを涵養することになると考えている。 具体的には
①症例研究を通じてリサーチマインドを養うこと
②治療実践、治療方法、治療環境などの臨床研究
③我々の施設の原点である『生活と社会要因』『疾病との関連』に基づいた 社会精神医学的研究があげられる。
①については日常的に欠かすことなく、毎週行われている医局症例検討会が軸となる。 そこでは、集団的には症例を多様な角度から詳細に検討が行われており、その中から更 なる研究にふさわしい症例を提出し、当院医報をはじめとする雑誌に症例研究として投 稿し、学会発表を推奨していく。
②については現在、様々な治療実践を行うグループやセミナーが存在している「我が国 でも有数の精神療法家(力動精神医学)を招いてのセミナー」「生活臨床研究と実践のグ ループ」「認知行動療法研究会」「長期在院者地域移行推進とグループホームプロジェク ト」などがあり、臨床的な治療の質の向上のために活動しており、『プラン・実践・検証・ 改善』を繰り返しながら、臨床的なリサーチマインドを養っていく。その成果や過程を 雑誌投稿や学会発表などを通じて対外的に発表・公表していく。
③近年の我が国の社会的背景、とりわけ「貧困と格差」に注視して、他の連携施設と共 同の研究が進行中である。例えば「路上生活者の実態調査から(精神疾患との関連性)」 や「無料低額医療制度の精神障害者医療の活用」などである。今後もSDH(社会背景 と疾患との関連)の観点からのリサーチを推奨していく。
専攻医研修マニュアルに沿って各施設を次のようにローテーションし、年次ごとの学 習目標に沿った研修を行う。
初年度:吉田病院
2年度:吉田病院およびきたまちクリニック・京都民医連中央病院・
京都民医連あすかい病院・城北病院・林道倫理精神科神経科病院
・菊陽病院・奈良県立医科大学精神医療センター
3年度:吉田病院およびきたまちクリニック・京都民医連中央病院・
京都民医連あすかい病院・城北病院・林道倫理精神科神経科病院
・菊陽病院・奈良県立医科大学精神医療センター
初年度は基幹病院である吉田病院にて精神科医師としての基礎的な素養を身につける。 面接の仕方、診断と治療評価、薬物療法及び精神療法の基本を学ぶ。また、行動制限な ど基本的な法律の知識を学習する。
2年次は研修基幹施設である吉田病院にて、指導医の指導の下で主治医として外来診 療を担当する。他科と協働してリエゾン・コンサルテーションや児童思春期やパーソナ リティ障害・発達障害の症例について学習する。自己学習を重視し、学習成果を職員や 地域住民に講師として発表や、患者への心理教育を担当する。さらに、論文作成や学会 発表のための基礎知識について学び、地方会等での発表に取り組む。基幹病院での研修 と並行し、研修連携施設であるクリニックや総合病院精神科での外来診療やリエゾン・ コンサルテーションも学ぶ。
3年次には研修基幹施設である吉田病院にて、精神科救急輪番当直参加して指導医と 共に、非自発入院患者への対応、治療方略、家族面接などに従事する。精神保健福祉法、心神喪失者医療観察法など、精神科医療に必要な法律の知識について実際の医療現場を 通じて学習する。また、病棟担当医などを指導医の援助の下に担当し、多職種協働のチ ーム医療のチームリーダーとしての素養を育む。心理的社会療法、精神科リハビリテーション、地域精神医療を学び、各機関・各地域スタッフなどとの関係構築や地域医療の 現場に足を運ぶアウトリーチ的活動を経験し、地域医療の実際を学習する。地方会や研 究会などでの症例発表や、基幹施設および連携施設で取り組む臨床研究に参加し、論文 作成のプロセスを経験し学ぶ。また、基幹病院での研修と並行し、研修連携施設である クリニックや総合病院精神科での外来診療やリエゾン・コンサルテーションも2年次より継続して学ぶ。
横にスクロールしてご覧ください。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
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午前 | 外来陪席 | 病棟 | 病棟 | 病棟カンファレンス | 緊急当番 | 病棟/緊急/週休 |
午後 | 集団カンファレンス | 病棟 | 回診 (急性期病棟) |
抄読会・生活臨床研究会など | 緊急当番 | |
夜 | 精神科医師部会抄読会 カンファレンス |
※いずれの施設においても、就業時間が40時間/週を超える場合は、専攻医との合意の上で実施される。原則として、40時間/週を超えるスケジュールについては自由参加とする
※水曜日は、月に1回夜に大阪大学より講師を招いて脳波検討会を行います。
・プログラム管理委員会
- 委員長 医師:中谷 琢
- 医師:宮野 栄三
- 医師:植原 亮介
- 医師:永松 孝志
- 医師:近藤 悟
- 医師:安東 一郎
- 医師:松浦 健伸
- 医師:清光 弘之
- 医師:牧之段 学
- 医師:橋本 和子
- 事務:泉谷 昭彦
- 看護師:福留 良太
- 看護師:松元 由紀
・プログラム統括責任者 中谷 琢
・連携施設における委員会組織
研修プログラム連携施設担当者と専門研修指導医で委員会を組織し、
個々の専攻医の 研修状況について管理・改善を行う。
1)評価体制
専攻医に対する指導内容は、統一された専門研修記録簿に時系列で記載して、専攻医と 情報を共有するとともに、プログラム統括責任者(中谷琢)およびプログラム管理委員会で定期的に評価し、改善を行う。
2)評価時期と評価方法
・3か月ごとに、カリキュラムに基づいたプログラムの進行状況を専攻医と指導医が確認し、その後の研修方法を定め、研修プログラム管理委員会に提出する。
・研修目標の達成度を、当該研修施設の指導責任者と専攻医がそれぞれ6ヶ月ごとに評価し、フィードバックする。
・1年後に1年間のプログラムの進行状況並びに研修目標の達成度を指導責任者が確 認し、次年度の研修計画を作成する。またその結果を統括責任者に提出する。
・その際の専攻医の研修実績および評価には研修記録簿/システムを用いる。
3)研修時に則るマニュアルについて
「研修記録簿」(別紙)に研修実績を記載し、指導医による形成的評価、フィードバッ クを受ける。総括的評価は精神科研修カリキュラムに則り、少なくとも年1回おこなう。 吉田病院にて専攻医の研修履歴(研修施設、期間、担当した専門研修指導医)、研修実績、 研修評価を保管する。さらに専攻医による専門研修施設および専門研修プログラムに対 する評価も保管する。 プログラム運用マニュアルは以下の専攻医研修マニュアルと指導医マニュアルを用いる。
‐専攻医研修マニュアル(別紙)
‐指導医マニュアル(別紙)
・専攻医研修実績記録 「研修記録簿」に研修実績を記録し、一定の経験を積むごとに専攻医自身が形成的 評価をおこない記録する。少なくとも年に1回は形成的評価により、指定された研 修項目を年次ごとの達成目標に従って、各分野の形成的自己評価をおこなうこと。 研修を修了しようとする年度末には総括的評価により評価が行われる。
・指導医による指導とフィードバックの記録 専攻医自身が自分の達成度評価をおこない、指導医も形成的評価をおこない記録す る。少なくとも年1回は指定された研修項目を年次ごとの達成目標に従って、各分 野の形成的評価をおこない評価者は「劣る」、「やや劣る」の評価をつけた項目につ いては必ず改善のためのフィードバックをおこない記録し、翌年度の研修に役立たせる。
協力型研修病院として、近畿各県の基幹型研修病院より初期研修医の受け入れを行っています。
基幹型臨床研修病院である土庫病院(奈良県)、耳原総合病院(大阪府)、西淀病院(大阪府)、尼崎医療生協病院(兵庫県)、京都民医連中央病院(京都府)、和歌山生協病院(和歌山県)、市立奈良病院(奈良県)から、毎年27名前後の初期研修医の精神科研修(4~6週間)を受け入れています。
2014年 0名
2015年 2名
2016年 4名
2017年 1名
2018年 2名
2019年 1名
2020年 1名
2021年 1名
2022年 1名
2023年 2名
●精神保健指定医の数
11名(2022年5月現在)
●精神神経学会専門医の数
9名(2022年5月現在)
●産業医の数
2名(2022年5月現在)
●精神神経学会指導医の数
4名(2020年10月現在)
①水曜=担当を持ち回りで交代、それぞれの関心のある分野を全員で学びます。
②水曜=研修医だけで行います。文献を決めて1冊の本を数回に分けて読み合わせ、意見を交えて深めていきます。
①水曜=精神科医師全員が持ち回りで症例を提示します。研修医からベテラン医師まで、それぞれの症例の問題点や今後の方針についてを検討します。
②木曜=水曜のカンファレンスでは、研修医の順番が4か月に1度となるため、研修医カンファレンスを毎週持ち回りで実施。
③近畿地協精神科合同カンファレンス=近畿の民医連の精神科医師が集まり、それぞれの県から症例を持ち回りで担当します。年に3〜4回開催し、普段と違う病院の治療文化の視点や考え方も学ぶことができます。
応募資格 | 初期臨床研修修了者または修了予定者 |
---|---|
募集定員 | 3名 |
応募期間 | 日本専門医機構の登録・募集に準ずる |
研修開始日 | 4月1日開始予定 |
研修期間 | 原則3年間 |
待遇・条件 |
休日 4週6休制、夏期休暇、年末年始休暇、有給休暇 ※医師(専攻医)は当専門研修プログラムへの採用後、研修施設群のいずれかの施設と雇用契約を 結ぶこととなります。 |
応募 お問い合わせ |
〒631-0818 奈良市西大寺赤田町1-7-1 社会医療法人平和会 吉田病院 医局事務課 宛 担当 医局事務課 北埜(きたの)・松浦(まつうら) TEL 0742-45-4601(代表) FAX 0742-45-9382 MAIL kensyuu@heiwakai.or.jp |
※病院見学についてはCOVID-19対策の為調整中。
●院内職員向け学習会の講師
院内スタッフに向けて、精神疾患などについて研修医が講師として学習会を実施します。
●看護専門学校
看護専門学校の精神科講義での講師を担当します。(年1回)
●健康友の会班会講師
地域の健康づくりを目指す「健康友の会」があります。その取り組みに健康班会があり、精神科医師も参加して認知症やストレス、メンタルヘルスなどについての講義を行っています。研修医にも研修の一環として講師を担当してもらいます。班会に参加された方からは「実際の現場での経験の話で、今後の参考になるので良かった」と好評です。
当院の医師採用や研修プログラムなどについて、詳しくは下記までお気軽にお問い合わせください。